「おいしい空間」シリーズの第4段からは、空気の流
れや光をコントロールするアイデアをご紹介したいと
思います。そのひとつの方法として、我々は内部雨戸
のような建具をお勧めしています。無双窓と言って、
建具の枠内側の格子状の部分を重ねると風も光も入
り、ずらすと暗くなるという伝統的な日本の建具があ
りますが、これが複数の機能を兼ね備えていて大変す
ぐれものです。サッシの内側に設置することで、
網戸にして内側の無双窓に鍵を掛け、格子部分を開けることで、防犯性能を確保しつつ、風も光も取り入れるこ
とができるのです。格子も数段に分けることで、好みの位置で開閉をコントロールすることができます。
インテリアの要素としても悪くない、多機能な装置のひとつです。
無双窓の格子のような、細かな開け閉めは出来ないのですが、ちょっと洋風なデザインの防犯性と通風を確保し
て、視線コントロールが可能な内部木製パンチング建具もあります。壁の中に引き込むことも出来るのでガラッ
と開けて開放感を味わうことも可能です。防犯性を確保しながら視線もコントロール出来る通風可能な内部木製
建具(内部木製建具なら鍵も外から解錠しづらい位置に自由に取り付けられます。)があれば、寝苦しい都会の
夏の夜も、安らかな夢想に包まれる、おいしい空間になります。